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相続土地国庫帰属制度が使えない土地|却下要件の完全整理

「建物が存在する土地」が却下される理由と例外の可否

相続土地国庫帰属制度は「土地のみ」を対象とするため、建物の維持管理コストや
倒壊リスクの観点から、建物がある土地は原則申請できません。

ただし例外として、申請後かつ承認決定までの間に速やかに解体撤去する明確な計画があれば、法務局の判断で事前に解体を求められない場合があります。

すでに解体済みでも建物登記が残る場合は滅失登記が必要であり、
建物の有無や廃屋等の管理負担について書面・実地で調査されます。

「担保権・使用収益権」が設定された土地の取扱い

国の所有や管理に重大な支障を来すため、抵当権などの担保権や、
地上権・賃借権などの使用収益権が設定された土地は申請できません。
事前にこれらの権利関係を解消・抹消する必要があります。

また、森林経営委託契約や入会権など登記に表れない権利も調査対象となり、
該当すれば承認されません。

ただし土地内にある電柱や支線は直ちに却下とはならず、
利活用の妨げにならないか法務局との事前協議により判断されます。

「第三者利用予定地」が直ちに却下される根拠

通路や水路など第三者による利用が予定されている土地は、国が引き取った後に
利用者との調整が生じ自由に管理・処分できなくなるため申請できません。

具体的には道路、墓地、境内地、水道用地、用悪水路、ため池など、
地域共同体や公的用途として継続利用される土地が該当します。

一部に含まれる場合も全体が却下対象となり、法務局は登記や現況写真、実地調査や近隣ヒアリングを通じて利用実態の有無を厳しく審査します。

「土壌汚染地」が制度利用できない理由と実務対応

土壌汚染対策法の特定有害物質基準を超える土地は、汚染除去費用や利用制限など
国の管理負担が著しいため申請できません。

自治体の指定区域や工場跡地など汚染の疑いがある場合、法務局から
自主調査や専門機関による報告書の提出を求められ、費用は申請者負担となります。

申請時の報告書添付は原則不要ですが、審査では自治体の情報による地歴調査等の
書面審査に加え、現場での異臭や土壌の変色などの異常が確認されます。

境界不明地・権利紛争地が制度利用できない理由と実務基準

所有権の範囲や帰属を巡り争いがある土地は、国が境界紛争に巻き込まれるのを防ぐため申請できません。

法務局は全隣地所有者へ申請内容の確認通知を送り、異議の有無を確認します。
回答が「異論あり」でも具体的な根拠がなければ紛争とはみなされません。

書面調査で問題がなければ実地調査が行われ、
境界標の位置合わせや越境物・不法占拠の有無をチェックするほか、宛名不明の隣地所有者へは現地で直接ヒアリングを行います。

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