共有持分の贈与

共有持分の贈与とは、共有不動産の共有持分の全部、又は、

一部を無償で譲ることを内容とする贈与契約を言います。

贈与は契約であるため、「贈与する側」と「贈与される側」の合意

により成立しますので、双方の合意が無い場合は贈与できません。

また、共有持分を贈与した場合、贈与を受けた方は不動産取得税と

贈与税、持分の所有権移転による登録免許税が課税されます。

留意点として、持分を贈与しようとする共有不動産に、金融機関のローン残債がある場合は、

金融機関の承諾が必要になります。

共有持分を贈与すると、無償で自己の持分を失うことになりますが

共有関係から離脱でき、煩わしさから解放されることになります。

贈与する相手方は、贈与する側で選べるため、

まず他の共有者に贈与による受け取りを打診するのが無難ですが、

受け取りを拒絶されたり、仲が良くないので関わりたくない、

という場合は、第三者への贈与を検討することになります。