運営:行政書士平田総合法務事務所/不動産法務総研
〒651-0084 兵庫県神戸市中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル4階

受付時間
定休日
9:00~19:00
日曜日(日曜日以外の祝日は通常営業)
※受付時間外・定休日は予約の方のみ対応可。
※受付時間外・定休日連絡先(090-5063-8136)
     ✉アドレス info@realestate-lawoffice.jp

お気軽にお問合せ・ご相談ください

050-6875-7980

「崖(がけ)地」の土地は不承認になる?
崖地・傾斜地の正しい解釈とは?

【不承認要件に規定する「崖地」とは?】
相続土地国庫帰属法第5条1項では、申請後の実地調査で該当すると不承認となる「5つの要件」が規定されています。
条文は次の通りです。

第五条 法務大臣は、承認申請に係る土地が次の各号のいずれにも該当しないと認めるときは、その土地の所有権の国庫への帰属についての承認をしなければならない。

一 崖(勾配、高さその他の事項について政令で定める基準に該当するものに限る)がある土地のうち、その通常の管理に当たり過分の費用又は労力を要するもの。

条文独特の回りくどい表現ですが、この条文では、崖の勾配や高さなどが「政令で定める基準」に該当しなければ承認しなければならない、逆に言えば、該当してしまうと不承認になると規定しています。

ちなみに、
相続土地国庫帰属法施行令第4条(承認をすることができない土地)には、次のように定めています。

(承認をすることができない土地)
第四条 法第五条第一項第一号の政令で定める基準は、勾配(傾斜がある部分の上端と下端とを含む面の水平面に対する角度をいう。)が三十度以上であり、かつ、その高さ(傾斜がある部分の上端と下端との垂直距離をいう。)が五メートル以上であることとする。

【日本の国土の約75%は、山地や丘陵地が占める】
勾配30度以上、かつ、高さ5メートル以上の崖というと、
宅地ではかなり特殊な土地ですが、森林だと普通にあります。

また、平野の周りを囲む丘陵地や山間地である中山間地域では昔から農業が盛んですが、傾斜地が多く、条件が厳しい場合もあります。

しかし、国土の約7割が山地や丘陵地で占める日本において、崖地などの傾斜地は多く存在します。一方で、相続土地国庫帰属制度は、所有者不明土地の発生予防を目的として創設された経緯からすると、九州全土の面積になると言われる所有者不明土地の面積を
これ以上増やさないためにも、崖地でも、国庫帰属の対象にするべきのように思えます。

※クリックで拡大できます

【崖地であることで  “ 直ちに不承認 ” とはならない】
相続土地国庫帰属制度の運用状況では、
勾配30度以上で、高さ5メートル以上の崖地であっても、
それだけをもって直ちに不承認とならない運用をしています。

但し、
崖地の周辺に民家道路線路などがあり、万一崩落があったときに大きな被害が想定される場合は不承認となります。

たとえば、傾斜地上に倒木などが放置されていたり、擁壁があっても亀裂があるなど、強度に問題がありそうな場合が該当します。

【まとめ】
「急な崖地がある土地でも、帰属申請を諦める必要はない。但し、危険な崖地であるかは実地調査で判断されるため、事前相談である程度の見通しを立てましょう」

※事前の現地調査で崖地を調べて、法務局への事前相談で具体的に相談してみましょう。

こちらも併せてお読みください↓↓

「THE GOLD ONLINE」(幻冬舎ゴールドオンライン)連載記事

【相続・事業承継】編 ~50代から始める、終活のための不動産対策~

【第13回】知っておきたい!相続土地
国庫帰属制度の「申請土地の要件」とは?

不要な土地を国が有料で引き取る新しい仕組みとして創設された相続土地国庫帰属制度。この制度では「引き取れる土地の要件」は定めておらず、逆に「引き取れない土地の要件」のみを抽象的に示しています。国が示した「引き取れない要件(除外要件)」は「却下要件」と「不承認要件」の合計10項目が定められています。
これらについて、相続土地国庫帰属の専門行政書士が、具体的な事例を交えて徹底解説します。

また、この記事の相談事例にある「約50年放置したすえ、ジャングル化した地方の山林」は、
当事務所にて承認申請を完了しております。どうすれば、ジャングル化した山林が申請できたのか?ご興味がある方は、当事務所までお気軽にお問合せ下さい。

お気軽にお問合せ・ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
050-6875-7980
受付時間
9:00~19:00
定休日
日曜日(日曜日以外の祝日は通常営業)
※受付時間外・日曜日は予約の方のみ対応可。
※受付時間外・日曜日連絡先:090-5063-8136

最新著書のご案内

相続〝円満・不和〟が分かれる
不動産の“遺し方・手放し方”!

「相続前・後の不動産対策」に焦点を当て、終活として不動産所有者が備えるべき4つの視点から解説。
特に相続土地国庫帰属制度の詳細な解説や徹底活用法、そのまま相続になると必ず紛争になる相続不動産の瑕疵対策共有名義不動産の回避・解消法、遺言民事信託の活用など不動産の終活ノウハウが満載です。

法改正対応!最新の改訂版!
不動産実務がみるみる身に付く

出版時点の法改正(民法、消費税法、都市緑地等の一部改正法等)の修正対応と、金利上昇局面を見据え初版に無かった住宅ローン基礎知識を解説追記した最新改定版。身の丈に合った物件価格算出法が好評。

発行部数1万部以上売れた初版
不動産取引“入門書”の決定版!

2015年7月出版の初版。不動産業界初心者向けの入門編。他書籍で誰も書かなかった不動産オークション裏側カラクリ”地主向け”・土地活用営業マンへの対峙法が好評。

必ず繁盛店シリーズの集客編!集客企画に困ったらこの1冊!

累計発行部数:12,000部以上売れた集客ノウハウ大全(共著)。SNS全盛の今でも、何度も使える集客企画ネタ帳の保存版。

「弁護士JPニュース」
弊所代表行政書士:平田の
取材記事が掲載されました。

“普通の家庭”ほど危ない!? 「実家の相続」安易な考えで数百万円損も…「うちは大丈夫」慢心が思わぬ“争いの火種”に
なるワケ

「THE GOLD ONLINE」
(幻冬舎ゴールドオンライン)
50代から着手しよう!!
「“相続トラブルのタネ・
ワケあり不動産”テキパキ
整理術」連載中!

【第1回】内縁の妻に、親から相続した4,000万円の横浜の自宅を遺したい…「事実婚夫婦」が資産承継する際の重要ポイント

【第2回】同居の長男に自宅を遺したいが、別居の長女と揉めないか不安…希望の相続を実現させる「特定財産承継遺言」の効果と注意点

【第3回】【50代再婚カップルの苦悩】2人で暮らす世田谷の家、後妻の死後〈後妻弟〉へ渡るのを阻止したい…遺言では対処できない〈資産承継の問題〉の解決策

【第4回】馬車馬のように働き人生後半で手にした「夢のマイホーム」に住まう79歳元経営者だが…いま気づいた〈子どもたちの争族リスク〉に顔面蒼白

【第5回】あなたとの不動産の共有がストレスです…姉の申し出に〈土地の持ち分〉を買い取りホクホクの50代男性、積年のマイホーム建築の夢が潰えた「考えれば当然」の事情

【第6回】本当に恐怖です…父から相続した地方の「ワケあり不動産」、やがて起こる〈共有者大増殖〉に、50代男性「いてもたってもいられない」と戦慄

【第7回】こんなお荷物、捨ててしまいたい! 亡き父が残した土地は〈過疎地・共有名義・買い手ナシ〉の三重苦…57歳長男の心の叫び

「THE GOLD ONLINE」
(幻冬舎ゴールドオンライン)

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

050-6875-7980

<受付時間>
9:00~19:00
※受付時間外・日曜日は予約の方のみ  
 対応可。祝日は通常営業。
※受付時間外・日曜日の連絡先
 090-5063-8136

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

新着情報・お知らせ

行政書士平田総合法務事務所/不動産法務総研

住所

〒651-0084 兵庫県神戸市中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル4階

アクセス

神戸新交通ポートアイランド線
  「貿易センター」駅より徒歩   3分
阪神本線「神戸三宮」駅より徒歩   8分
JR神戸線「三ノ宮」駅より徒歩10分
阪急神戸線「神戸三宮」駅・徒歩13分
※周辺にコインパーキング多数あり

受付時間

9:00~19:00
※19時以降は予約の方のみ対応可。

定休日

日曜日
(日曜日以外の祝日は通常営業)
※定休日は予約の方のみ対応可。