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ローン特約とは、不動産売買契約において、買主が住宅ローンの
審査に通らなかった場合に、
「契約を無条件で解除し、支払った手付金が全額返還される」
という特約です。この特約は、買主を保護するために設けられています。
ローン特約は、買主が住宅ローンを利用して物件を購入する際に、万が一ローンが組めなかった場合に備えるものです。この特約があることで、買主は金銭的な損失を避けることができます。
「なぜ、契約後に“住宅ローンの審査に落ちる”ということが起こるのか?」
思う方もいるかもしれません。
しかし、金融機関によるローン審査とは
「 事前審査 → 不動産売買契約の締結 → 本審査 」の2段階審査が基本になります。
【事前審査】
●目的:借入可能額の目安を把握する予備審査。
申込者がローンを組む基本的な基準を満たしているかを確認。
●内容:申込者の申告内容に基づき、属性情報(年齢、収入、勤務先など)、個人信用情報などを
簡易的に審査。物件情報が不要な場合もあるが、一部では提出が求められる。
●期間:通常数日~1週間程度で結果が判明する。
●必要書類:本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)。
※金融機関によっては、源泉徴収票などの収入証明書類や物件概要資料。
【本審査】
●目的:詳細な情報を基に行われる最終審査。住宅ローン契約が可能か最終的な判断が下される。
●内容:事前審査の申告内容と提出書類を精査し、本人確認や勤務先への在籍確認が行われる。
不動産の担保評価、健康状態(団体信用生命保険の加入可否など)、返済能力が総合的に
審査される。
●期間:申し込みから通常1~4週間程度かかる。
●必要書類:顔写真付き本人確認書類、住民票、マイナポータルの健康保険証情報画面(または資格
確認書)、所得証明関係書類(源泉徴収票、住民税決定通知書など)、物件関係書類
ローン特約には、
買主と売主の双方に「メリット・デメリット」が存在します。
1.ローン特約のメリット
ローン特約には、買主と売主の双方にメリット・デメリットが存在します。
(1)買主のメリット
●契約の白紙撤回:住宅ローンの審査に通らなかった場合、契約を無条件で解除できる。
手付金も全額返還され、違約金も発生しない。
●資金的なリスク回避:ローンが組めなかった場合の金銭的損失を防げる。
●安心して購入検討:借入できるか不安な状況でも、安心して物件の購入を検討できる。
(2)売主のメリット
●トラブル回避:ローン不承認による買主との紛争を未然に防げる。
●スムーズな契約:買主が安心して契約できるため、取引が円滑に進む。
2.ローン特約のデメリット
一方で、ローン特約にはデメリットも存在し、特に売主にとっては注意が必要です。
(1)買主のデメリット
●期限内の手続き:特約で定められた期限内にローンの申込みや承認手続きを完了させる必要がある。
期限を過ぎると特約が適用されず、契約解除が難しくなる場合がある。
●詳細の確認の重要性:特約の内容が不明確だと、ローンが希望額に満たない場合などに解除できない
可能性がある。
(2)売主のデメリット
●契約解除のリスク:買主のローン不承認により、契約が白紙になる可能性がある。
その場合、改めて買主を探す必要が生じる。
●販売機会の損失:買主のローン審査期間中、他の購入希望者との契約が進められない。
●悪用の可能性:買主がローン特約を不当に利用し、契約を解消しようとするケースもある。
通常の売買契約では、
買主は売買代金を支払う義務を負っているため
「ローン審査に落ちたので、契約をやめます」と言っても、
ローン特約が無ければ、無条件に契約解除は認められません。
ローン特約が締結されていないと、
以下のような問題が発生する可能性があります。
1.手付金の損失
・ローンが承認されなくても、買主は契約を解除できない場合がある。
その結果、契約時に支払った手付金が返還されない。
2.違約金の発生
・買主が契約を履行できないと、売主から違約金(売買代金の10~20%)を請求される可能性があり、
手付金の放棄だけでなく、さらに金銭的な負担が生じる可能性がある。
3.損害賠償請求
・最悪の場合、売主から損害賠償を請求される可能性もある。
4.契約の強制履行
・ローンが借りられなくても、契約の解除が認められない場合、買主は残代金を自己資金などで
支払う義務が生じる。
本来手元にあるはずのない資金を調達する必要があるため、大きな負担となる。
ローン特約があっても、
買主に落ち度がある場合や特約の条件が満たされない場合には契約解除が認められないことがあります。
たとえば、以下のようなケースです。
1.買主の過失によるローン不承認
(1)故意にローン審査に通らないようにした場合
・虚偽の申請をした場合。
・不動産会社に隠していた借金が発覚した場合。
・団信(団体信用生命保険)加入に必要な健康状態を偽り、後にそれが原因でローンが不承認になった
場合。
(2)買主の努力不足
・融資成立に向けて誠実に努力する義務を怠った場合。
・速やかに所定の書類を提出しなかった。
・金融機関からの照会に誠実に対応しなかった。
・融資条件の見通しに沿わない内容で融資を申し込んだ。
・共同買主が連帯保証人を拒否するなど、協力体制が不十分だった。
・売買契約で指定された金融機関以外の銀行に融資を申し込んだ場合。
(3)ローン特約の期限切れ
・特約で定められた契約解除の期限を過ぎてしまった場合。
・期限の延長申請を怠った場合。
(4)契約内容と異なる条件での申込み
・売買契約締結時に取り決めた内容と異なる申請を銀行にした場合。
ローン特約には「解除条件型」と「解除権留保型」の2種類があり、
どちらも買主が住宅ローンを組めなかった場合に契約を解除できる特約です。
これらの違いは、契約解除のプロセスにあります。
1.解除条件型
解除条件型は、ローン審査が不承認となった場合、売買契約が自動的に解除されるタイプです。
【特徴】
・買主から売主への解除の意思表示は不要。
・期限までにローン審査が通らなかった時点で契約は自動的に無効となる。
【メリット】
・買主が意思表示を忘れてしまうリスクがない。
【デメリット】
・ローンが不成立になると自動的に契約が解除され、他の金融機関での融資を検討する場合でも、
売主と新たに契約を結び直す必要がある。
2.解除権留保型
解除権留保型は、ローン審査が不承認となった場合、買主が契約を解除する権利を得るタイプです。
【特徴】
・買主が売主に対し、解除の意思表示を行う必要がある。
・期限内に解除の意思表示をしないと、解除権が失効する。
【メリット】
・ローン不成立後も、期限内であれば他の金融機関に融資を申し込める可能性がある。
・買主にとって契約の自由度が高い。
【デメリット】
・解除期限内の意思表示が必須。
・意思表示を忘れると、手付金が返還されず、違約金を請求される場合がある。
売買契約書を作成する際に、注意すべき点の1つは
「ローン特約の種類」を明確にしておくことです。
なぜなら、買主がローンを受けられなくなったときに
「解除条件型」と「解除権留保型」で対応が異なるためです。
この2つのタイプについて、売主と買主にズレがあるとき、
契約解除を違約の有無をめぐって紛争になることがあります。
たとえば、ローン特約が「解除条件型」だと買主が認識し、一方で「解除権留保型」と売主が認識している場合は、トラブルに発展する可能性が高くなります。
売買契約書の中に記載する「ローン特約の内容」については、
希望するローンの具体的な条件を盛り込むことで、
「買主が不利な条件での融資を強いられる」
「売主との間で解除に関する見解の相違が生じる」
といった事態を回避することができます。
【具体的な記載内容】
1.融資を申し込む「金融機関名」
・特定の金融機関名を記載し、「都市銀行」や「信用金庫」といった抽象的な表現は避ける。
これにより、他の金融機関での融資が可能な場合でも、特約の適用を巡るトラブルを防止。
2.融資金額
・買主が希望する具体的な借入額。たとえば、3000万円の融資を希望していたが2000万円しか融資の
金額が伸びなかった」といった場合に、解除を巡る交渉が必要になるため、これを明確にする。
3.金利
・希望する金利を具体的に記載。たとえば、金利が0.5%と書かれていたが、審査の結果0.7%でしか
融資されなかった場合などに、白紙解除の対象とするか否かを明確にする。
4.返済期間
・希望する返済期間を記載。審査の結果、希望と異なる返済期間が提示された際の対応を明確にする。
5.融資承認取得期日
・ローンの承認を得る最終期限。
6.ローン特約に基づく契約解除期日
・融資が不承認だった場合に、契約を解除できる最終日。
この期日を過ぎると、特約を行使できなくなる可能性がある。
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