運営:行政書士平田総合法務事務所/不動産法務総研
〒651-0084 兵庫県神戸市中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル4階
受付時間 定休日 | 9:00~19:00 日曜日(日曜日以外の祝日は通常営業) ※受付時間外・定休日は予約の方のみ対応可。 ※受付時間外・定休日連絡先(090-5063-8136) ✉アドレス info@realestate-lawoffice.jp |
|---|
遺言執行者に就任した後、最初に取り組むべき重要な業務が、
戸籍を収集して法定相続人を確定することです。
現行民法では、遺言執行者はその任務を開始したときは、遅滞なく
遺言の内容を相続人に通知しなければならないと定められています(民法第1007条第2項)。
しかし、通知すべき相続人が誰であり、どこに居住しているのかが分からなければ、
通知義務を果たすことはできません。
また、遺言作成時に相続関係図が作成されていたとしても、
その後に相続人の死亡、出生、養子縁組などが生じている可能性があります。
そのため、遺言書の記載や既存の資料だけに依存するのではなく、
戸籍によって改めて相続関係を確認する必要があります。
さらに、相続人の調査が不十分なまま遺言執行を進めてしまうと、
後日判明した相続人から手続きの有効性を争われたり、
損害賠償を請求されたりする可能性もあります。
このように、戸籍収集と法定相続人の確定は、
その後のすべての遺言執行手続きの前提となる最重要業務といえます。
戸籍収集には、主として次のような目的があります。
(1)相続人・受遺者を正確に把握するため
遺言によって財産を取得する受遺者だけでなく、
法律上の権利を有する相続人を漏れなく特定します。
前婚の子、認知した子、養子などの存在は戸籍を確認しなければ判明しない場合もあるため、
戸籍による調査は不可欠です。
(2)遺言執行者としての職務を適正に行うため
被相続人が死亡した事実や相続関係を公的資料によって確認することで、
遺言執行者として誰に対して通知や報告を行うべきかを明確にします。
これは、遺言執行者の権限行使の前提となる重要な確認作業でもあります。
(3)各種相続手続きに備えるため
戸籍類は、預貯金の解約、不動産の相続登記、有価証券の名義変更など、
多くの相続手続きで提出を求められます。
そのため、法定相続人を確定するだけでなく、
その後の執行手続きを円滑に進めるためにも、早い段階で収集しておくことが重要です。
法定相続人を確定するためには、被相続人について「出生から死亡まで」の連続した戸籍を
取得する必要があります。
戸籍をさかのぼって確認することで、婚姻歴、離婚歴、認知、養子縁組などの事実を把握し、
相続人の有無を漏れなく確認することができます。
戸籍の収集方法には、大きく分けて次の二つがあります。
令和6年(2024年)3月から、戸籍の広域交付制度が開始されました。この制度により、本籍地以外の市区町村窓口でも、一定範囲の戸籍謄本等をまとめて取得することが可能となりました。
従来は、本籍地ごとに郵送請求を行ったり、遠方の役所へ出向いたりする必要がありましたが、広域交付制度によって、戸籍収集の負担は大幅に軽減されています。
利用できるのは、戸籍に記載された本人から見て次の関係にある人です。
・配偶者
・直系尊属(父母、祖父母など)
・直系卑属(子、孫など)
例えば、亡くなった父の戸籍一式を取得する子は、父の直系卑属として制度を利用できます。
一方、兄弟姉妹、叔父叔母、甥姪、従兄弟姉妹などの傍系親族に関する戸籍については、
広域交付制度を利用することができません。
また、現時点では本人による窓口請求のみが対象となっており、郵送請求や代理人による請求は認められていません。
広域交付制度を利用できない場合や、必要な戸籍を取得できない場合には、
従来どおり本籍地をたどりながら戸籍を収集していきます。
具体的な流れは、次のとおりです。
(1)死亡時の本籍地へ請求する
まず、被相続人の死亡時点の本籍地を管轄する市区町村役場に対し、
戸籍全部事項証明書や除籍謄本等を請求します。窓口請求のほか、郵送請求も可能です。
(2)戸籍から前の本籍地を確認する
取得した戸籍には、転籍や婚姻などによる従前の本籍地が記載されています。
その記載を手がかりとして、さらに前の戸籍の所在を調査します。
(3)前本籍地へ順次請求する
判明した前本籍地の市区町村へ戸籍を請求し、
さらにその戸籍に記載された前本籍地をたどる作業を繰り返します。
この作業を続けることで、最終的に出生時の戸籍までさかのぼることができます。
戸籍収集で最も重要なのは、
被相続人の出生から死亡までの身分関係が途切れなく証明できることです。
取得した戸籍一式については、本籍地の移動状況、戸籍の編製や除籍の理由、記載年月日などを確認し、一連の流れが連続しているかを必ずチェックします。
戸籍が一部欠けている場合には、相続人の調査が不完全となり、その後の遺言執行や相続手続きに支障を生じる可能性があります。
また、これらの戸籍は、後述する遺言書の検認手続きや相続登記、預貯金解約手続きなど
でも利用することになるため、取得した段階で整理・保管しておくことが望ましいでしょう。
戸籍収集は地味な作業に見えますが、
「遺言執行の成否を左右する基礎資料を整える」極めて重要なプロセスなのです。
| 受付時間 | 9:00~19:00 |
|---|
| 定休日 | 日曜日(日曜日以外の祝日は通常営業) ※受付時間外・日曜日は予約の方のみ対応可。 ※受付時間外・日曜日連絡先:090-5063-8136 |
|---|
「相続前・後の不動産対策」に焦点を当て、終活として不動産所有者が備えるべき4つの視点から解説。
特に、負動産を生前処分する方法、そのまま相続になると必ず紛争になる相続不動産の瑕疵対策、共有名義不動産の回避・解消法、遺言や民事信託の活用など相続に不動産が絡むケースの終活ノウハウが満載です。
近年、相続の現場で深刻化している“負動産の押し付け合い”による争族の解決策として注目される「相続土地国庫帰属制度」の超実践ガイド。
遺言執行者にはじめて就任した方が最初に読む、完全図解版の入門書。
遺言執行者に就任したものの、
「何からすればよいか分からない」
「本当に自分ができるのか?」
といったお悩みを解決します。
出版時点の法改正(民法、消費税法、都市緑地等の一部改正法等)の修正対応と、金利上昇局面を見据え初版に無かった住宅ローン基礎知識を解説追記した最新改定版。身の丈に合った物件価格算出法が好評。
2015年7月出版の初版。不動産業界初心者向けの入門編。他書籍で誰も書かなかった不動産オークションの裏側やカラクリ、”地主向け”・土地活用営業マンへの対峙法が好評。
お電話でのお問合せ・相談予約
<受付時間>
9:00~19:00
※受付時間外・日曜日は予約の方のみ
対応可。祝日は通常営業。
※受付時間外・日曜日の連絡先
090-5063-8136
フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。
〒651-0084 兵庫県神戸市中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル4階
神戸新交通ポートアイランド線
「貿易センター」駅より徒歩 3分
阪神本線「神戸三宮」駅より徒歩 8分
JR神戸線「三ノ宮」駅より徒歩10分
阪急神戸線「神戸三宮」駅・徒歩13分
※周辺にコインパーキング多数あり
9:00~19:00
※19時以降は予約の方のみ対応可。
日曜日
(日曜日以外の祝日は通常営業)
※定休日は予約の方のみ対応可。