運営:行政書士平田総合法務事務所/不動産法務総研
〒651-0084 兵庫県神戸市中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル4階

受付時間
定休日
9:00~19:00
日曜日(日曜日以外の祝日は通常営業)
※受付時間外・定休日は予約の方のみ対応可。
※受付時間外・定休日連絡先(090-5063-8136)
     ✉アドレス info@realestate-lawoffice.jp

お気軽にお問合せ・ご相談ください

050-6875-7980

「不動産共有の解消・負動産の生前処分」厳選事例⑤

相続土地国庫帰属制度が使えない原野、申請要件が厳しい山林を“自治体への寄附”で手放す!

【状況】
・相談者(50歳男性)は現在関西在住であり、林業とは
 無関係の仕事をしている。

・5年前に父親から相続した地方の山林は、地番は分かる
 ものの、隣地との境界が不明であり、山林の範囲を漠然
 と把握している状況であった。

・林業をする予定が無い相談者にとっては、広大な山林を
 管理することもできず、森林整備も何ら行っていないため、今後の異常気象や倒木による人や
 他人財産への被害が生じたときに、土地工作物責任による損害賠償請求される可能性も心配。

・地元自治体への経営管理の委託という方法もあるが、将来子どもへの負担を考慮し、
 所有ではなく、手放したい(処分したい)と考えている。

・相談者は、山林以外にも公道から山林へ通じる土地も所有しており、地目は原野、現況は一部
 舗装している通路となっており、不特定の第三者の通行の用に供している。

【問題点】
・相続で取得した山林は、相続土地国庫帰属制度により国に引き取ってもらえる可能性があるが
 対象の山林は、
 ①地元自治体が定める森林整備計画に入っていること
 ②隣地への越境枝木が多いこと
 ③山林内に竹林があること
 から、越境した枝木の伐採や竹の伐根など、申請要件を満たすためには多額の是正費用が必要
 となり、かつ、森林整備計画に含まれる山林は、申請後の現地調査で不承認となることもある
 ため、多額の費用を掛けて申請を進めるにはリスクが大きい。

・山林へ通じる通路部分(原野)は、相続土地国庫帰属法に定める「却下要件」に該当するため
 管轄法務局からは「帰属承認申請が受け付けられない(門前払い)」とされる土地である。

【経過~解決策】
・山林および原野について、地元自治体への寄附(移管手続き)に絞り交渉を開始。

・通路部分(原野)は、山林へ通じていると同時に行動にも通じているため、自治体が管理する
 公道の一部として移管(自治体が所有権を取得し管理する)可能か、内部審査を申し入れ、
 担当部署より現地調査と書類審査を行った結果、道路の一部として移管が正式決定された。

・自治体の農林政策課からのヒアリングの中で、今年から試験的に始めた山林寄付制度があるこ
 とが判明し、寄付要件を確認すると、相続土地国庫帰属制度に類似するものの、要件自体は
 
寄附制度の方が「やや緩和されている」ため、寄附採択審査を申請することにした。

・しかし、今年度の寄附採択審査の申し込みは締め切られており、翌年からの受付となるが、
 相談者にも協力してもらい、必要書類を最短で揃え、今年度の受付を交渉し受理された。

・寄付採択審査では、書類審査と現地調査の結果、今年度の寄付として承認されるに至った。

【解説】
・山林寄付制度や買取り制度がある自治体は、全国的にも殆どなく、山林や農地の「負動産」を
 抱える所有者は、最終手段として、ハードルが高い「相続土地国庫帰属制度」の利用を検討
 す
ることになるのが通常である。

・今回、自治体のホームページにも寄付制度の有無についても掲載されていなかったが、窓口の
 ヒアリングにより、本年度より試験的に山林寄付制度を始めていたことが判明した。

・当初、自治体ホームページに寄付制度の掲載が無かったのは、一旦締切られ、翌年度から再開
 予定であったことが後から判明した。

・「試験的に始めた」という点が引っ掛かり、最悪を想定すると「今年度試験的に審査を受付け
 た山林の内容が想像以上に酷く、翌年度に予定していた寄付制度は方針変更で取り止め」とな
 る可能性も自治体にはあるため、何とか今年度の審査に滑り込ませる必要があった。

お気軽にお問合せ・ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
050-6875-7980
受付時間
9:00~19:00
定休日
日曜日(日曜日以外の祝日は通常営業)
※受付時間外・日曜日は予約の方のみ対応可。
※受付時間外・日曜日連絡先:090-5063-8136

最新著書のご案内

相続〝円満・不和〟が分かれる
不動産の“遺し方・手放し方”!

「相続前・後の不動産対策」に焦点を当て、終活として不動産所有者が備えるべき4つの視点から解説。
特に相続土地国庫帰属制度の詳細な解説や徹底活用法、そのまま相続になると必ず紛争になる相続不動産の瑕疵対策共有名義不動産の回避・解消法、遺言民事信託の活用など不動産の終活ノウハウが満載です。

法改正対応!最新の改訂版!
不動産実務がみるみる身に付く

出版時点の法改正(民法、消費税法、都市緑地等の一部改正法等)の修正対応と、金利上昇局面を見据え初版に無かった住宅ローン基礎知識を解説追記した最新改定版。身の丈に合った物件価格算出法が好評。

発行部数1万部以上売れた初版
不動産取引“入門書”の決定版!

2015年7月出版の初版。不動産業界初心者向けの入門編。他書籍で誰も書かなかった不動産オークション裏側カラクリ”地主向け”・土地活用営業マンへの対峙法が好評。

必ず繁盛店シリーズの集客編!集客企画に困ったらこの1冊!

累計発行部数:12,000部以上売れた集客ノウハウ大全(共著)。SNS全盛の今でも、何度も使える集客企画ネタ帳の保存版。

「弁護士JPニュース」
弊所代表行政書士:平田の
取材記事が掲載されました。

“普通の家庭”ほど危ない!? 「実家の相続」安易な考えで数百万円損も…「うちは大丈夫」慢心が思わぬ“争いの火種”に
なるワケ

「THE GOLD ONLINE」
(幻冬舎ゴールドオンライン)
50代から着手しよう!!
「“相続トラブルのタネ・
ワケあり不動産”テキパキ
整理術」連載中!

【第1回】内縁の妻に、親から相続した4,000万円の横浜の自宅を遺したい…「事実婚夫婦」が資産承継する際の重要ポイント

【第2回】同居の長男に自宅を遺したいが、別居の長女と揉めないか不安…希望の相続を実現させる「特定財産承継遺言」の効果と注意点

【第3回】【50代再婚カップルの苦悩】2人で暮らす世田谷の家、後妻の死後〈後妻弟〉へ渡るのを阻止したい…遺言では対処できない〈資産承継の問題〉の解決策

【第4回】馬車馬のように働き人生後半で手にした「夢のマイホーム」に住まう79歳元経営者だが…いま気づいた〈子どもたちの争族リスク〉に顔面蒼白

【第5回】あなたとの不動産の共有がストレスです…姉の申し出に〈土地の持ち分〉を買い取りホクホクの50代男性、積年のマイホーム建築の夢が潰えた「考えれば当然」の事情

【第6回】本当に恐怖です…父から相続した地方の「ワケあり不動産」、やがて起こる〈共有者大増殖〉に、50代男性「いてもたってもいられない」と戦慄

【第7回】こんなお荷物、捨ててしまいたい! 亡き父が残した土地は〈過疎地・共有名義・買い手ナシ〉の三重苦…57歳長男の心の叫び

「THE GOLD ONLINE」
(幻冬舎ゴールドオンライン)

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

050-6875-7980

<受付時間>
9:00~19:00
※受付時間外・日曜日は予約の方のみ  
 対応可。祝日は通常営業。
※受付時間外・日曜日の連絡先
 090-5063-8136

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

新着情報・お知らせ

行政書士平田総合法務事務所/不動産法務総研

住所

〒651-0084 兵庫県神戸市中央区磯辺通1丁目1-20 KOWAビル4階

アクセス

神戸新交通ポートアイランド線
  「貿易センター」駅より徒歩   3分
阪神本線「神戸三宮」駅より徒歩   8分
JR神戸線「三ノ宮」駅より徒歩10分
阪急神戸線「神戸三宮」駅・徒歩13分
※周辺にコインパーキング多数あり

受付時間

9:00~19:00
※19時以降は予約の方のみ対応可。

定休日

日曜日
(日曜日以外の祝日は通常営業)
※定休日は予約の方のみ対応可。